このページは、『 熊本日々新聞 』 に連載した一部で、それに写真を追加したものです。

 マラウィ湖

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チンチェチェインの浜で遊ぶ地元のガキども。のどかだなあ

 タンザニアと国境を接し、ザンビアとモザンビークに囲まれたマラウイという小さな細長い内陸国がある。この国の東側には、ほぼ国の長さと同じ細長い湖があり、その湖の中央がタンザニアとモザンビークとの国境にもなっている。この湖、マラウイ湖はタンザニアから国境を越え暫く走ると、真っ青で広大な湖面の姿を現してくれる。


チンチェチェの浜、対岸は見えない

 この湖はさすがにアフリカ、南北に約600キロ、幅が40〜80キロもあり、対岸が見えない程の幅がある。幅さえ有明海の数倍もあるのだ。こんな特有の形をした湖は、アフリカ東部を南北に走る大地溝帯(グレート・リフト・バレー)と呼ばれる大陥没地に水が溜まったものらしい。
 大地溝帯とは二億数千万年前、大陸大移動が始まった時にアフリカ大陸に起こった地殻変動で出来た大断層のことで、イスラエルの死海から始まり、紅海を通ってエチオピアを抜け、タンザニアまで続く東部地溝帯と、ウガンダのアルバート湖に始まり、マラウイへと続いてモザンビークからインド洋へ抜ける西部地溝帯から成り、その総延長は七千キロにも及ぶという地球の“裂け目”なのだ。
 この、“裂け目”の遥か地下深くでは今でもマントルが対流していて、“裂け目”は年に数センチづつ広がっているという。
 その深い“裂け目”の為、水深は七〇六メートルもあり、世界第三位の深さなのだそうだ。ちなみに世界第二位は同じ成り立ちで隣にあるタンガニーカ湖で、1435メートルもある。もう一つ、この大地溝帯は人類の祖先が誕生した所としても知られている。


バオバブの向こうにケープマクレアのマラウイ湖が見える

 さて、マラウイ湖。そこで一番美しい場所だ、と教えられた、湖のちょうど中程にある“チンチェチェ”という地名の村を訪れた。ここは小綺麗なホテルが一軒あるだけで、回りには何も無い静かな所だった。さっそく荷物を解き、ホテルの前に広がる湖に出てみた。
 遠くから見ても綺麗だったのに初めて目前にして目を見張った。白い砂浜、波打ち際から広がる真っ青で透明な水、ヤシの木、湖面から吹き抜ける風、全てがまるで南の島なのだ。淡水なので当然潮の香りがしないし、ずっと波打ち際を見ていても潮は引かないのだが、それが不思議なくらい“南の島”している。
 水の透明度も高く、沖縄の離島くらい、と言えば想像して貰えるだろうか。この湖は、これまで訪れた数多い湖の中で、本当にダントツの美しさだった。

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