このページは、『 熊本日々新聞 』 に連載した一部で、それに写真を追加したものです。

喜望峰とアグラス岬

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ここが喜望峰のある半島の最南端

 アフリカ最南端は?と聞くと、ほとんどの人が喜望峰、と答えるに違いない。喜望峰は前回紹介したケープタウンから始まるケープ半島という名の半島を南へ60キロほど行った先端にある。
 この半島にある幾つかの街は、まるでヨーロッパの何処かの港街を走っているような気分にさせてくれた。南アフリカ共和国発祥の地のこのあたりには、当時の古いままのヨーロッパがまだ残っているのだろう。そしてこのあたりは、ワインの名産地としても世界的に有名な所なのだ。古いワインセラーが幾つもあり、醸造所も見学でき、旨いワインを飲ませてくれる。
 さてその喜望峰。本によると1488年、ポルトガル人、バーソロミュー・ディアスが発見してその9年後、同じくポルトガル人のヴァスコ・ダ・ガマが近くに上陸し、街を作ったことになっている。そのヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を切り開いた頃、時のポルトガル王が喜望峰と命名したらしい。
 ところで先程ケープ半島の先端が喜望峰、と書いたが、正確には先端はケープ・ポイントと言う名で、何とそこから少し戻った所にある、西に少し出っ張った岩場が喜望峰だったのだ。
 実際来てみるとやはり驚いてしまう。アフリカ最南端でないばかりか、この半島最南端ですらないのだ。そこの前に喜望峰の碑が立ててあり、そこには、南西アフリカ最端、と書いてあった。

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右が大西洋左がインド洋

  ではアフリカ最南端はどこか?地図を見ると喜望峰から南東へ直線距離で160キロ行った所にあるアグラス岬が最南端であることが分かる。距離にして50キロ程南極に近いのだ。
 ケープタウンから道を走って行くと約220キロでアグラス岬に着く。岬へ続く海沿いの道路脇には、ズラリと豪華な別荘が並んでいた。
 海は意外なことに穏やかで、道路も別荘も海抜1メートル程の所にあった。と言うことは、海は一年を通して穏やかなのだろう。荒れる海で有名な喜望峰とはえらい違いだ。岬に近づくと、1849年に建てられたというこの国最大の燈台が見えてきた。

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アフリカ大陸最南端の碑

  その燈台の裏、ポルトガル語で針を意味するアグーリャから付いたというアグラスの名の通り、ギザギザに尖った岩ばかりの海岸が最南端の地だった。
 アフリカを走っていてずっと見たかった景色が目の前にある。ヨーロッパからようやくここまで来れた。通算で約8カ月かかったことになる。感無量。

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